ストーリー構成的には､『デビルマン』とよく似ている｡原作通り絶望的な展開の『デビルマン』と違い､こちらは対極の希望のある展開｡個人的な好みもあるが､ヒーローものとしては『ウルトラマン』の方が面白かった｡

『デビルマン』の失敗をいかしたわけではないだろうが､特撮とＣＧ合成を適材適所で使い分けていて､バトルシーンも長く､緊迫感と迫力がある｡街の建物の造型も丁寧｡日本の特撮で感動できたのは『ガメラ3』以来､久しぶり｡

せっかく主人公が自衛隊に所属というリアルな設定にしたのに､ＢＣＳＴという機関にリアリティが感じられなかったのが残念｡水原沙羅役の遠山景織子の演技の拙さも映画を安っぽくした｡