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[コメント] マッスル・モンク(2003/香港)

アンディ・ラウの役者根性だけには関心させられた。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







相手の前世の死に際を見れる能力(業(カルマ))を持った男が女刑事を救うために奔走するアクションサスペンス映画。

インファナル・アフェア』のような大作に出演した後でも、B級レベルな作品に出演し、自ら頭髪を剃って僧に扮したり、筋肉のボディスーツを着てマッチョになり、男性ストリップをしたりと低俗な演技を披露できるアンディ・ラウの姿勢というか役者根性にはなかなか関心させられた。

ストーリーは女刑事リー・フンイーの前世を見てしまった主人公がなんとか前世の執念により起こる悲劇から彼女を守るという方向性としては悪くない展開なのだが、ラストで主人公が心中の仏と出会い、自分の中の業の力を悟って、加害者を殺すことで起こる復讐の連鎖を断つという展開になったことで映画としての面白みが一気に欠けてしまった。

確かに、主人公の設定を考えれば、無理もないオチだろうが、主人公は過去に友人の女性を殺した逃亡犯を恨んでいたわけだし、現代で救おうとしていた女性が再び殺されたというのに、逃亡犯を殺さずに、その後5年間も待ち伏せして逃亡犯を自首させるというのはやはり納得がいかない。また女刑事リー・フンイは主人公に散々、何度危機を救っても助けられないと無情なことを言われ、挙句の果てには主人公の仇である逃亡犯にあっけなく殺されてしまうというのは、もうちょっとフォローが欲しいところ。彼女の末路を考えるとあまりにもお粗末な扱い。

ストーリー構成的にも前半の事件捜査をメインストーリーに持ってこなかったことで、後半はグダグダな展開になってしまった感が否めなかった。どうせなら、前半の事件捜査の過程で徐々にリー・フンイが命を狙われ、それを主人公が最後に止める展開で締めくくった方が映画としては面白かったように思う。

アクション要素もそれほどないし、サスペンス部分もキャラがコミカルなせいで緊迫感が感じられず、復讐ものの映画を期待する人にはあまりにも期待はずれな作品だと思う。

(評価:★2)

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