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[コメント] ディクテーター 身元不明でニューヨーク(2012/米)

役者的には、久々のアンナ・ファリスは今回も体当たりで汚れ役を引き受けており『最新絶叫計画』に続いて、役者魂を感じてしまった。
わっこ

**ネタバレ注意**
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独裁者が策略に嵌り、浮浪者同然でニューヨークに放り込まれ、大冒険を繰り広げるブラックコメディ。

民主主義や独裁思想を皮肉った政治的なギャグが満載で、アラブ人への偏見や恐怖心をギャグとして導入したり、下ネタもインモラルな部分が多々あり、かなり辛辣。

独裁者がヒロインと出会ったことでそれまで自身が馴染んできた独裁主義と民主主義との間で悩み葛藤するという展開は今までほとんど描かれたことない描写で結構新鮮。

ただ、辛辣な政治的ギャグを盛り込んでいる割には、アクションとして激しい皮肉的な笑いが思ったよりは少なく、全体的には大人しめな印象。ただ、ヘリコプターでのニューヨーク観光シーンでアラジーンとナダルが同時多発テロを髣髴とさせるワードを会話していって、乗り合わせたアメリカ人観光客の不安を煽って発狂させるシーンは非常に面白い。よくアメリカでこんなシーン撮れたなと感心してしまった。

役者的には、久々のアンナ・ファリスは今回も体当たりで汚れ役を引き受けており、脇毛絡みのシーンでは本当に脇毛を生やして挑むところなど『最新絶叫計画』に続いて、役者魂を感じてしまった。

(評価:★3)

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