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[コメント] シベリア超特急(1996/日)

推理映画を期待すると大きく裏切られる映画で、パロディとして見ても、人に勧めるのは辛い。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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列車、シベリア超特急で起きた連続殺人事件の捜査をする日本陸軍大将の推理サスペンス映画。

全体的な作りが明らかに素人の作った自主制作映画のようなじょぼさで、安いセットと役者、陳腐なストーリー展開とB級映画ファンなら楽しめるかも知れない。

しかし『オリエント急行殺人事件』の雰囲気を意識して、列車の中で殺人事件の捜査をさせているが、伏線は張られていないので犯人当ての楽しみが微塵に感じられない。おまけにこの映画の犯人は行動が大胆すぎて、ラストのおちになる前に犯人の予想も付くし、アリバイトリック自体もアラがあり過ぎで意外性がない。おまけにラストで水野晴郎のふざけた台詞回しを見せられては非常に萎えてしまう。

それと、この映画のラストの二度のどんでん返しは明らかにそれまでの映画の雰囲気そのものをぶち壊していて、確信的なものがあったとしても何とかして欲しかった。

役者の英語の台詞回しの拙さはまだ許せるが、ある程度緊張感がないと、いくら役者が演技しても全然感情移入できなくなってしまう。西田和晃だけは唯一真面目に演技している感じで、この映画の出演者の中では一番存在感があった。

総評としては、アガサ・クリスティ系の推理映画を期待すると非常に裏切られる映画。パロディとして見ても、人に勧めるのは辛い。

(評価:★1)

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