ストーリーは結局一人を女を巡った恋愛関係を中心にバックでは時代により失われつつあるカウボーイとして生きる男達を描いた作品。ストーリーは悪くないがテンポが５０年代の西部劇を思わせるようなノリで現代の人からすれるといささか古くささが感じられる。また自分の気持ちを抑えてまでビッグボーイにモナを譲るピートもなんかしっくりこない感じ。田舎町で起りそうなエピーソードが非情にのんびりとしたテンポでくるので例え殺人事件が起ってもなんか緊張感がない。ストーリーも結局ピートの我慢強さを見せ付けられているようでストーリーとしての見どころが伝わらない。またビッグボーイもピートの反応に気づかな過ぎ、ビッグホーイは何も知らないままあっけない落ちを迎えてしまうわけだがこの辺の展開は５０年代の西部劇の都合のよさが感じられる。役者もピート役のビリー・クラダップは主役なのにイマイチ存在感を発揮できずにいる。その分ウディ・ハレルソンが独自の個性でカバーしているが彼も個性が強い割に助演の役割で徹底しているためビリーを超える存在感を発揮できずにいる。パトリシア・アークェットも良いが色気がないので役としてはなんか『チャイナ・タウン』のフェイ・ダナウェイのような感じになって色気のある女を演じているとはとても思えない。しかしその分存在感は出ていた。結局この映画はビリーのカッコよさとウディの演技とペネロペ・クルスのかわいさだけが救いの作品という感じ。ただストーリーとしてはそんなに悪いわけでもないがストーリーのテンポが古くさいことを考えると見る人で評価がかなり分かれる作品だと思う。