いつの間にか金持ちピエールに感情移入してイライラしどうしだった。ピニョンのボケはコミュニケーション不全を起こしているからだ。こういう人とは根っこの部分では分かり合えないと思う。彼のバカっぷりは面白くなかった。迷惑なだけである。舞台劇風設定だからしかたないが、彼にはいつまでもベラベラ喋ってないで早く部屋から去って欲しかった。

面白かったのは、ピエールたちが彼のバカ度を評定するくだりで、彼らのツッコミがあってはじめて笑える。「バカにする」という行為は、相手を見下すことで決して誉められるものではないが、その快感は否定できない。差別と裏表な人間の業なのかも。

「バカ」は差別用語なのかな？タイトルには外しても字幕ではバカ炸裂。結局面白かったのは、「バカ」の語感ニュアンスだけだった。

晩餐会は行われずに、バカの頂上決戦が無かったのは残念。日本なら、さしずめ「さんまのからくりＴＶ」の「知識の泉」だろうか・・。この人たちもかなりコミュニケーション不全だが。「知識の泉」というのもかなりブラックなタイトルだ。実質「バカたちの晩餐会」なのを本人たちは自覚してるんだろうか？