フレームの中に人物や背景やら小道具やらが箱庭的に詰め込まれていて、それがどうも気持ち良くない。 いかりや長介と神山繁の長椅子の後姿のカットなどに端的に現れていた。 小便器の前で「もう一歩前へ」と背を押された気分。常に一歩余計に被写体に寄っているかんじ。表情ドアップ攻撃もすごく暑苦しかったし。

イベントムービーだし、始終鳴りっぱの音楽同様、ケレン味優先の演出に合っているとは思うのだが・・。

犯人側にさしたる人間ドラマもなく、中身は小悪党でショボかったとか、真矢みきを痛快キャラにしときながらも上昇志向の裏づけ描かれず尻すぼみで柳葉の引き立て役に終わってしまい結局は女性管理職を認めてないじゃんとか、いろいろ文句もあるのだが、とにかく押しだけで引きの無い暑苦しさが生理的にダメでした。