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[コメント] 暴れ豪右衛門(1966/日)

冒頭の騎馬シーンは黒澤作品と比べても遜色のない圧倒的なパワーを持っていたのに、ストーリーが進むにつれてパワーダウンしていった事が口惜しい。
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







オープニングの騎馬シーンはかなりテンションの上がる出来。やっぱり三船敏郎は馬の扱いが人並みはずれていると惚れ惚れしてしまいます。『隠し砦の三悪人』で見せた八双の構えにだって負けない迫力。

ただし、冒頭のテンションの高さを最高到達点に、あとはどんどん下がっていったのが残念でなりません。

そもそも豪右衛門のキャラがイマイチ。比べるものでもないかも知れませんが、黒澤作品で三船ちゃんが演じるキャラは、たとえ手のつけようのない暴れ者でも、どこかしら優しさが滲むような人物ばかりでした。けれどもこの豪右衛門は本当、今で言えばDV男、パワハラ男のようにしか見えず、人間的な魅力に欠ける人物だったのが痛い。

またラストも非常に勿体無い。鑑賞者に委ねるという意味での曖昧さではなく、これは明らかに逃げたな…という曖昧さで、竜頭蛇尾な展開にちょっとガッカリでした。

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09.11.25記(09.11.14CATV鑑賞)

(評価:★3)

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