[コメント] 名刀美女丸(1945/日)
どことなく間延びした感の否めない作品という印象ですが、ラストの刀鍛冶とお嬢さんの船上のシーンはその後の溝口健二を予感させる、上質なシーンだったと思います。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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説明不足というか、今観ると若干意味が分からないところもあり、もう少し長くなってもいいから、丁寧に描いて欲しいなと思った箇所が多々あります。尺の短さのわりに長く感じたのも、そういった鑑賞中の苛立ちからきたものかなと思います。
それでもあっと驚く全く予想外の展開もあり、度肝を抜かれたのも事実。すごく些細な事で起こる殺生には心臓がドキっとしたし、ラストの「お嬢さんのあだ討ち」シーンは非常に斬新でした。女性のあだ討ちと言えば懐刀などの短刀を使うイメージなのに、まさか日本刀を使うとは…!殺陣も立派なものでした。素敵。
また、刀鍛冶のシーンは幻想的で個人的にはとても好きだったのですが、若干くどすぎた気もしないでもない。やっぱり他に魅せ方があったと思う。どことなく間延びした感の否めない作品という印象ですが、ラストの刀鍛冶とお嬢さんの船上のシーンはその後の溝口健二を予感させる、上質なシーンだったと思います。
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08.06.11 記
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