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[コメント] カラミティ・ジェーン(1953/米)

そういえば同時代に日本にも少年役をよくこなし、歌もアクションも出来る美空ひばりがおります、イメージ的に近いものがあるかな?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 実在の女拳銃使いカラミティ・ジェーンを題材にしたミュージカル映画。主役に抜擢されたデイはそれまで“平和な家庭”のシンボルとされ、家庭的女性を演じるのが上手いとされていたが、本作で見事にその才能を開花。一躍トップ女優へと花開いた作品。

 実際本作の見所の最大点はデイの存在感で、本当に楽しそうに歌い踊り、時に激しいアクションも見せつつ、しっかり女性らしい仕草も見せる。その存在感は見事だった。歌の上手さは『知りすぎていた男』(1956)で分かっていたけど、ここでは本当に陽性の明るい歌で楽しい。

 男勝りで意地っ張りなため恋を逃してきた女性が本当に好きな人に振り向いて欲しいと奮闘努力するが、婉曲すぎて全然伝わらない。それがお節介な友人のお陰で女らしい仕草を身につけてもみせるし、恋も手に入れる。この設定だけでもかなり好きな人はぐっと来ると思うよ。典型的なラブコメものだな…改めて考えてみると、いくら技巧を凝らしてみても、人の描写って昔から今まであんまり変わってないんだな。と改めて感じ入る。

 デイを観るための作品だけに、物語自体は本当に他愛なく、なんなんだろうね?と思えるような展開を見せるが、その分テンポは良いし、最後はハッピーエンドで終わるため、その世界に入り込んで楽しむ分には出来が良い。

 とにかく陽性な楽しい作品なので、憂さ晴らしにはうってつけ。

(評価:★3)

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