[コメント] イルマーレ(2006/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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韓国映画『イルマーレ』のハリウッドリメイク。サンドラ=ブロックとキアヌ=リーヴスという一流を配して投入された。
すれ違いの恋愛劇。SF的設定。親子の関係の修復。そして一種の難病ものの物語…よくもここまで詰め込んだものだ。と感心は出来るし、雰囲気も良い。だけど、その雰囲気の良さが問題で、物語が全然展開しているように見えない。ただ流れるように時間だけが経ち、その中で細かな物語が展開していく。もう少し物語を絞ってくれればそれでもかなり観られたものにはなる。
まあ、それでもこの辺は決して悪くない。むしろよく詰め込んだ!と感心できる位。設定的な難を言えば、こういう場合、アレックスは過去の新聞を送ってもらう工夫をすべきだった。だったら大金持ちに…ってのは確かに私の根性が腐ってるのはあっても、誰でも考えるだろう。それが全くないので、アレックスがあまりにも現実離れした存在に見えてしまった。
この辺は良いのだ。だけど、最大の問題はオチであろう。ラストシーンでケイとはアレックスを助けられなかったという事実を突きつけられ、泣き崩れるシーンで終わる。と思っていただけに、最後のあのオチには呆然。あまりに呆然としたので、ぽかーんと口を開け続けて、顎が外れるかと思った。どうやったらこういうオチにたどり着けるの?これは一種の難病ものなんだから、死者を死んだままにさせるのが礼儀ってもんじゃないのか?
あのシーン観るまでは、少なくともこの作品は評価出来ていたのに、あれで急転直下。例えばDVDの特典映像で「こういうオチもあったかも?」というイフでやるんだったら、まだ理解出来るが、本編でこれやってしまったら、余韻も何も台無し。
このラスト、評価する人もいるんだろうけど、私は到底容認出来ず。史上稀に見る変なラストシーンだったと断言しよう。
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