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[コメント] 太平洋ひとりぼっち(1963/日)

そう言えばビールで米を炊く話は覚えていたけど、バターと粉末牛乳と角砂糖でクリームを作った話は覚えてなかったなあ。試したことはないんだけど(試したいとは現時点では思わないけど)、おいしいんだろうか?
甘崎庵

 堀江謙一の原作は小学校の頃の愛読書の一つだった(時効だから言うけど、街の図書館で名前を書かずに「太平洋ひとりぼっち」と「世界一周ひとりぼっち」を借りっぱなしにしたのは私です)。それが単純ながら理由としては大きいな。

 冒険心に富んだ、それで等身大の人間が行った太平洋横断という快挙は子供心に色々夢を与えてくれたものだ…冒険とはほど遠い大人になってしまったのがちょっと悲しいな?

 今ではさほど珍しくなくなった太平洋横断という行為も、やはり最初の人物というのは色々苦労するものだ。形の上ではこれは日本からの密出国及びアメリカへの密入国になるわけだし、勿論許可も取ってない。だから日本では会場警察に捕まらないよう、慎重に事を運ぶ必要があったのに、大凪の為ヨットが全然動かなかったりとか、途中で飲料水が駄目になってしまったりとか、アメリカに着いてからのことも考えてなかったとか、映画を観ていたら当時の本の活字や挿絵まで思い出されてきた(後の著者の作品「世界一周ひとりぼっち」とこんがらがってる部分もあるけど)。

 映画では苦労話だけでなく、タイミング良く家族との葛藤の話や、夢の話なんかも挿入したりして、たった一人の航海なのに、ちゃんとドラマとして作られていたのもポイントとして高い。 

(評価:★3)

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