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[コメント] テッド2(2015/米)

がんばってコメディにしようとしてるのは分かるけど、それが上手くいってるかどうかは別問題。要するにバランス悪い。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 前作はどっちかと言えばテッドよりもジョンの方が中心に、ロマコメ風にまとめた話となっていた。それに対して本作は“人としての定義は何か”とか、“人権”とかの、やや硬めで社会派風の題材をコメディとして作り上げた作品に仕上げられていた。一作目にも差別主義を揶揄する描写が多々あったが、その部分を拡大して見せたのも、敢えて社会派描写に手を突っ込んだことの表れだろう。

 ただ、この手の話はよほどうまく作らないと作品自体のバランスが崩れがちになる。なるだけそつなくまとめようとはしてるけど、描写的に不用意な部分は多い。いくつか民族差別や障害者差別を笑いにしようとして失敗し、観ていてちょっと苦しい部分がいくつか。作り手側としては差別主義を批判していると思われるのだが、作り込みが甘くてそう見えないのはマイナス点となる。この辺のバランス感覚はファレリー兄弟レベルを期待するのが間違ってるとは思うんだが、ちょっと甘すぎて、笑いにならないところがいくつか…でもひょっとして私の日本人的感覚からしたら笑いになってないが、本国であれば笑いになるのかもしれんけど。

 そんなことでテーマの取り方が失敗してる気はするんだが、それでもメインとなる中年二人の馬鹿馬鹿しいやりとりは健在だし、前作で挿入しきれなかった劇中のミュージカルシーンもわざと取り入れたりして、きちんと前作を踏まえて作っているところも評価できる。やったことないんでドラッグネタは分からないけど、PCのハードディスクを徹底的にぶっ壊すシーンや図書館でだんまりしながらとんでもない事をやってるとかは個人的にはツボで、いくつになっても男ってのはこどもだってことがなんか、とても心地良い。

 それとラストのコミコンでのネタ探し。あれは楽しかった。ハズブロの協力(?)により、様々なオモチャやコスプレが登場するけど、オプティマス・プライムが描かれたボードにウォルバーグが近づく度に笑えてしまう。

 それにしてもジョン役のウォルバーグは美味しい。前作での彼女がミラ・クニスってのもともかく、今回のアマンダ・セイフライドって、年の差いくつ?って感じ。美味しいって言うより「羨ましい」ってのが本音だが。

(評価:★3)

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