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[コメント] バーフバリ 伝説誕生(2015/インド)

もの凄く金をかけた70年代東映アクションを見せられた感じ。最高だ。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 最初から世界市場を意識して作られた作品らしく、世界各国でそれまでのインド映画の興収最高記録を更新している。日本でも少し遅れて公開されたが、その後の続編の公開に合わせて本作も上映の運びとなった。

 実はほんのちょっと前にたまたま監督の作品『マッキー』を観ており、そのあまりの馬鹿馬鹿しさと突き抜けたセンスにすっかりファンになってしまって、丁度良いタイミングで公開となったため前後編の二作丸ごと観てきた。

 作品の構造を言うなら、世界各地にある英雄譚のフォーマットに則った話となっている。いわゆる貴種伝説、半神としての戦いと試練。そして自分の本当の名前(力)を取り戻すまで。教科書的な典型的な話である。

 ただ、物語は単純であっても、突出した演出と、なによりキャラの凄さによって、とんでもない作品ができあがってしまった。

 とにかく徹頭徹尾“濃い”。細かい設定やら繊細な物語など不必要とばかりに割り切り、勢いで押し切ってしまってる。

 近い作品で言うなら、日本で70年代に作られた東映アクション作品。最盛期の千葉真一を更に濃くしたような青年を使い、更に膨大な金を遣って飛び抜けた演出センスで見せつけた作品と言うべきか。

 更に言わせてもらうと、古代インドを舞台にしてるだけあって、現在のポリティカル・コレクトネスとはかけ離れたものを作るのに成功しているということだろう。人の死に方の描写も容赦がないし、半神を前にした人の命はとても軽い。その辺がとても新鮮だった。

(評価:★4)

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