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[コメント] 狂武蔵(2020/日)

どこを取っても見所はあるが、割と単調なので、環境映画には良いかもしれない。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 殺陣師として、あるいは役者として2000年代の日本のアクション映画を牽引してきた坂口拓がスクリーンからの引退を考えていた時期に、最後の主演作として企画に上がった作品で、実際の撮影の大半はその際のもの。

 本作を特徴付けるものは言うまでもない「長回し」となる。一つのカメラで70分を超す撮影を行ったという、相当とんでもない作品である。そして坂口拓がその中心となり、画面の中心であり続けた。結果とし坂口拓を観るだけの作品になってしまったのだが、本作の場合はそれこそが目的なので、それで充分である。

 ひたすら戦い続けるその描写には頭が下がる。最初の頃のキレのあるアクションがどんどん動けなくなっていき、中盤からほぼ突きと頭を叩くだけになってしまってるが、それもどんどん効率良く戦うようになったという事で、逆に終わりの方がスマートな戦い方になってるのが面白い。

 あと、一応延べ人数として400人と戦ってるが、実質は20〜30人くらいが入れ替わり立ち替わり戦っているため、何度も同じ顔が出てくるし、誰も倒れたりしない。どれだけ斬っても死体が転がってないというシュールな光景が展開するのがなんだか微笑ましい。

(評価:★3)

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