[コメント] 待ち伏せ(1970/日)
「船頭多くして船山に上る」という言葉を如実に示すような作品ですね。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この時代になると、TVの普及によってそれまでエンターテインメントの第一候補としてあげられていた映画にも陰りが見えてきていた。それでそれまでの映画製作会社はそれぞれ資金繰りにも困るようになってきたのだが、それをよく表しているのが本作といえる。ここに登場する俳優陣、三船敏郎、勝新太郎、石原裕次郎、中村錦之助はそれぞれ自分のプロダクションを持ち、これまで数々の作品を作ってきたが、それに危機感を覚え、プロダクションを超えて共演を果たした。更にアクション作には定評のある稲垣浩を監督に据えて製作。誠に豪華すぎる作品に仕上がっていた。
ただし、その出来は…
日本を代表する主役級のキャラばかりだが、話は全然制御されてない。三船、勝、石原共に自分を押し出そうとし、それぞれが勝手気ままに自分を目立たそうとした結果、アクの強さばかりしか見えない作品になってしまった。唯一脇役に徹した中村錦之介が目立たないながら良い仕事したと思えるくらいか?
その辺は私が言うまでもなく、興行成績も見事に失敗すしたという事実で明らか。単にスターが出ているだけでは観客が呼べなくなったことの証明ともなった。
それでも好みのキャラがそれぞれの癖たっぷりに演技してるので、それだけで満足はできた。
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