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[コメント] 蛇女(2000/日)

観終えた後、これだけ何にも残らない作品ってのはなあ。雰囲気など、悪くないところも結構あるんですけど…
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 和製ホラーブームに乗って、作られた作品で、モダン・ホラーと言えばこの人!の佐伯日菜子を主演。更にホラー映画では常連オンパレードで作り上げた作品。

 しかし、モダン・ホラーと言う割には物語そのものが大変古くさく(実はこの手の怪談話の方が私は好き)、そこに現代風の不気味なキャラクターだけがわさわさと登場してるので、バランスが大変悪いのがなんともかんとも。

 キャラクターで魅せようってのは分かるけど、出てくるキャラがみんな性格破綻者ばっかりで、まともと言えるキャラが誰一人いない。一体何が異常で何がまともなのか、それさえもだんだん分からなくなっていく、まるで無間地獄を見るような気分にさせられた。

 物語そのものは実に単純。開けてはならぬ扉を開けてしまったばかりに不幸に巻き込まれる主人公の姿は、昔話の「鶴の恩返し」のバリエーション(「安達ヶ原の鬼婆」と言った方が良いか?)で、ホラーでは常套手段の一つなんだが、なんでか演出が古い。しかもその古さに(特に)女優が映えない。

 なぞが徐々に分かってくる、本来緊張感とカタルシスを演出すべき部分が淡々と過ぎ、しかもオチは「ふ〜ん」で済ませてしまえると言う…

(評価:★2)

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