[コメント] 降霊(1999/日)
恐怖の形とは、決して一つではなく、様々な形で演出できる。それを端的に示してくれた。黒沢清監督は追いかけていきたくなる演出をしてくれる。
なるほど。ホラーと言っても、色々な作り方があるんだね。全然怖そうに見えない、と言うか怖そうに見せようともしてないのに、ちゃんとストーリーになってるよ。
確かに本作は万人向けのホラーとは言えないとは思うし、恐怖の演出というのも中途半端な印象を与えるが、各人の考える恐怖とは、決して画一のものではないのだから、こう言った側面から怖さの演出のアプローチもかけられるべきだろう。『リング』以来和製ホラーブームだが、決してそこに留まろうとしない黒沢監督には頭が下がる。
役所広司はここのところ邦画を代表する第一人者として認知されながらも、こう言ったマイナーな作品にも出演するし、何を演らせてもちゃんと役作りをするから良いね。
こう言った実験的な作品がもっと出てくれるなら、これからの邦画は進歩発展し続けるだろう。期待していきたい。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。