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[コメント] JSA(2000/韓国)

まだまだ韓国映画は発展し続ける事を予見させてくれた作品。なんだけど…
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 非常に重い内容で、更に現代の朝鮮半島の状況をよく表した好作。『シュリ』の時と較べても明らかにドラマ性、内容の緊迫感など格段に上をいっている。それに時事性もあるから、かなり切実な思いで観る事ができる。

 大分雪解けムードは高まったとは言え、朝鮮半島は未だ分断されたまま。38度線は今でも硬直した状態が続いている。同じ民族でありながら、否、同じ民族だからこそ憎しみはますます深まっていく。お互いを敵として考えようとする努力が未だに続いているわけだ。さもなければ「いつ攻めてくるか分からない」という緊迫感を維持できない。

 敵である事を強調するために、互いが一個の人間である事を忘れさせようと言う教育は北であれ、南であれ続いている。(これも随分雪解けムードになったとは言え、韓国が日本を憎むように教え込む教育は未だかなり深いものがあるし)

 その前提あってこその本作品だ。その国際情勢を変に捻らず、ストレートでぶつけた事が本作の成功だろう。

 …それは分かっているし、充分意味も分かってるつもりなんだけど、一本の映画として見る限り、やや困った部分もあるのは確か。

 『シュリ』の時もそうだったけど、韓国の警察があまりにも馬鹿っぽすぎ。厳重警戒中の容疑者を二人も自殺に追いやるなんて、馬鹿にしすぎ。

 それと、口に入れた食べ物を吐き出すとか、放屁するとかの描写は止めて欲しい。生理的に受け付けない。かなり気持ち悪かったし、見続けたくなくなった。

(評価:★3)

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