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[コメント] ミカドロイド(1991/日)

これこそ、本物の同人映画!…しかし何をトチ狂ったか、東宝はDVDまで発売…何を考えてるんだ?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 前々から色々噂は聞いており、結構楽しみにしていたのだが…

 出来そのものは同人映画そのもので、概ね観ちゃいられないレベル。

 大抵この手の同人作品は作り方が決まってる。内容には暗く、そして見せ場だけは派手にするもんだ。それで力の入った特撮部分と、異様に緻密な設定とリアルな銃器。そして素人同然の主人公達でストーリーは中だるみしっぱなし。それをなんとかフォローするように、わざと幻想的な描写を多用する。大学の映画研究部の8mm作品に毛の生えたようなものを、ちょっと金かけて作ってみました。と言う、これこそ典型的な同人特撮だ!

 しかし、こんな出来でありながら、これで意外にスタッフだけは豪華。監督は造形家の原口智生、「ジンラ號」のデザインはイラストレーターの明日蘭。音楽担当は川井憲次。特撮は樋口真嗣。更に林海象手塚真と言ったクリエーターがカメオ出演している(この顔ぶれだけでどれだけ濃いか、そしてみんなが楽しんで作っているのかがわかるだろう)。

 観る側よりむしろ作ってる側の方が楽しんでいるのがよーく分かる。作ってる側の気持ちは分からないでもないんだけど、やっぱり私は乗り切れなかったなあ。

 こんなものDVD化するよりもっと大切な作品があるだろうに。まだまだ欲しい東宝特撮作品があるんだから。

(評価:★1)

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