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[コメント] 稲村ジェーン(1990/日)

長いミュージック・クリップだね。ドラマ部分なくせばもっと良くなったのに。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 当時は“あの桑田佳祐が!”的な宣伝がなされ、初日には凄い数の人が集まったらしい。

 確かにここで画面に合わせて歌い踊る人の群れを観るだけでも一見の価値はある。サザンの歌の持つパワーに酔いしれることはできる。

 …しかし、他に何があるだろう?

 正直、今思い出してもストーリーはあんまり思い出せない。思い浮かぶのはサザンの歌と、それに合わせたショットだけ。後は熟年キャラがほとんど動かないながら、良い役やってたと言う程度か。

 なんにせよ主人公達が異様なくらいに影が薄い。それなりの役者を使っているにもかかわらず、この存在感の薄さは一体なんだろうか?

 思うに、これは“人間をどう撮れば格好良いか”という事をすっぱり諦めてしまった結果なのだろう。監督は映像畑の人じゃないから、歌はともかく、そう言う事は全然興味なさそうだし、演技指導のためにスタッフの人員を割くこともしなかったのだろう。だから、結果的に動いてない画面の方がまだまし。と言う程度になってしまい、キャラが動き出すと、途端に見てられなくなる。絵じゃないんだから、それくらいは考えろよ。

 既に1990年に入っているが、1980年代の映画はこんなのが多かったなあ。と、ふと思う。

 …少なくとも桑田佳祐第二回監督作品は出さないか、出すとしてもストーリー性があるミュージッククリップに止めておくのが良し。

(評価:★2)

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