フランソワ・オゾンの作品はコレと『８人の女たち』と『クリミナル・ラヴァーズ』しか観た事が無いので何ともいえないし、『まぼろし』とか（俺がこの人のフィルモグラフィーの中で一番興味ある）『ホームドラマ』とかまだ未見だから何ともいえないけど、どうもオゾンは巧いけど・・・という印象がある。

本作も実に見事な映画だと思う。巧い。どれだけ巧い、と思ったか、と言うと映画を見終わって家に帰ってＰＣ開いてシネスケ見るまで「現実と虚構が入り乱れた話だった！」と気付かなかった、と言うぐらい巧い（俺がアホなだけ、とも言う）。

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勿論、劇中キーポイントとなる台詞や行動とか映像とかある程度気になってはいたんだけど、適当に流しちゃってた。いや、だって「ミステリー」って宣伝されてる割に、画面で繰り広げられているのは中年ババアが若いフリーセックスに興じるビッチ娘に嫉妬する話なんだもん。

この中盤、凄く面白い。描き方がとても巧いから、先が読めるのに全然退屈しない。でも、この部分って「小説」部分だったんでしょ？こんなにありきたりなミステリ小説って売れるんでしょうか？

だって嫉妬や羨望が交錯していた関係が殺人で親密になり、ってもの凄くありがちでミエミエじゃない？そんなアホな俺でも先が読めてしまった小説『スイミング・プール』って面白いのだろうか？あっ、そーゆー所見る映画じゃないのね。すみません。

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多分もう一度観れば感想が違ってくるんだろうけど、「巧いけど、それ以上に面白いとは思わない」と言う感じ。

まぁ女しか居ないからおっぱい丸出しで家を歩き回る、なんていう女子高校チックな描写と、中年ババアが殺人現場から目を逸らせる為に使用人を誘惑する際におっぱい曝け出す描写はすげー面白いと思ったけど。いや、勿論おっぱい以外にも面白い所ありましたけど。

そういう細かい所のユーモアってか、演出ってかはもの凄く巧いと思う。暇があればもう一度見る。