コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 天地無用! in LOVE2 遥かなる想い(1999/日)

ハーレムものにおいて一人の女性と同棲しセックスを描くとは思い切ったものだ。設定の根底を覆すような危険行為ではあるが、シリーズの完結編とすべくやりたいことをやった感はある。
ガリガリ博士

天地無用! in LOVE』ではあの世界と対称になるような非日常として天地の両親の恋愛を描いていたが、それでもまだ枠の中に収まっていた。しかし今作は非常に危険である。そもそもが主人公のまわりに理由も無く女性が登場し、その主人公を取り合ってドタバタを繰り広げるというハーレムものだったはずだが、虚構とはいえ、ある程度の操作はされていたとはいえ、一人の女性と恋をし、デートし、同棲し、セックスするのだ。この後、現実世界に戻った天地はどうなってしまうのだろう。これまでのように恋だなんだと天地は私のものだと取り合うドタバタの世界に戻ることができるのだろうか。どうも魎呼たちも取り合いのドタバタをするエネルギーは今後も無いかのような雰囲気まであったりする。

今作は「天地無用!」シリーズの完結編として作られたとの話で、前作(番外的な『真夏のイヴ』は除くとして)から3年も経っての公開でもあるし(そして前作に失望して見限ったファンも少なからずいそう)、コアなファン以外にどれだけ見られたのか定かではないが、なかなか良くできた作品である。

ただまあ、前作のようにまたもや天地は虚構の世界(非現実的なハーレム世界)に戻ってしまったわけだ。さて、これを見たファンに対して現実世界に生きるのを望むか、天地たちと一緒に非現実世界に戻ることを望むか、選択を突きつけられているのだとしたら…。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。