眉間に青筋が浮き出ているのりピーの顔だったりして(笑)。彼女は確かに美人だけど、この作品ではいつもの少し淋しそうな笑顔を封印して、すっかりホラーにはまっていたと思う。

冗談はともかく、恐怖シーンを何度もはっきり描くというのがこの呪怨シリーズのウリらしいけど、こう何度も繰り返して見せられると、最初怖かったのも「あ、また出たな」って感じで殆ど恐怖を感じなくなってしまう。

怪談やホラー映画では、どちらかと言うと、何だか得体の知れないものがチラッ、チラッと出てきて恐怖感を煽っていき、最後の最後でワァーッと出てくるというパターンの方が多いし、伝統的だと思うが、私の感覚としてもやっぱりその方が怖いなあ。

言い換えると、『リング』のコメントでも書いたけど、こういう直接的な描写は、お化け屋敷のような即物的な怖さで、多用すればするほど観る側が慣れるのも早い気がする。それよりも心理的な怖さをじわじわと描いた方が、怖さ倍増・・・のような気もするけど。

ちなみに、冒頭に書いた酒井法子、ここ数年で観た映画の中では『ゴシカ』のペネロペ・クルスと並んで、実はホラー向きの顔なんじゃないかと思う。