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[コメント] 黄線地帯(1960/日)

「日本一タキシードが似合う男」天地茂の清潔でニヒルなセクシーさに敬意を表して、☆=1オマケ!
ボイス母

セットの「カスバ」の無国籍さ加減。その中をうごめく天地茂のハードボイルドなたたずまい。 しかもその「任侠道」に沿った(?)生き方と言い、なんとも清潔な昔の渡世人のようなこざっぱりとしたストイックな印象を受ける。 この人物造形が今の時代、なかなかお目にかかれないだけ、かなり貴重かも。

ヒロインの変な「鼻を持ち上げる仕草」とその恋人の「指を鳴らす仕草」がちょっとウザイ(今見るとね)が、多分、当時は「垢抜けたハイカラなポージングだった」んだろうなあと想像を巡らす。

多分、この世界観にやられちゃった人、多かったんだろうなあ。 赤いハイヒール、無国籍な港町。酔いどれ詩人に仮面パーティ。 架空の出来事なのに、なんとも当時の空気感とか、庶民の憧れ、ちょっと覗いてみたいな裏社会的なものも感じる。

(評価:★4)

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