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[コメント] 夢千代日記(1985/日)

「搾取され、消費させられてゆく女達へのレクイエム?」と前半思ったのもつかの間、後半は急転直下、怒濤の日本映画屈指の爆笑コメディへ大変化!ゴールデン・ラッキーやしりあがり寿が好きなあなたなら、是非とも一見の価値あり!!以下、爆笑ポイントのご紹介→
ボイス母

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







で、結局飛び降りた人は自殺?妊娠シテタのにナンデ〜??(小百合と欣也の恋には関係ないからどうでも良いのか?)

それにしても、入院しろよ、周りの人間が迷惑だ。 いくら主人公だからって、それだけの理由でこんなワガママを通せるのはスゴイ。 「だってココは小百合王国なんだもん♪」としか言いようがナイ。

欣也、オカリナを吹くはイイが、指が全く動いてないし。

欣也、そんな場所でオカリナ吹くなよ、指名手配のクセして。

小百合、ガケの下から大声張り上げる、なんて夢千代、無茶苦茶元気なんだ。まるで野生馬だな。 死期も近いっつーのに。

あーんど、欣也の父殺しのシーンがまた爆笑。 「そんな山奥で貧乏暮らしなのに、よくもこんな豪華なステレオセットを!しかも、トランペットでズージャ(ジャズ)かよっ!?」 納屋から父親を脳天逆落とし。 この親父の死に顔がまた笑える。漫画みてえ。

それにしても、小百合。 イキナリ、愛の告白にバチキ(頭突き)かませるなんざあ、普通の女にはできねえよ。 君だから出来る!あくまで「架空のフィクションとしての女の存在な、君であればこその名シーン」だっ!!

ゴブフッ☆(<バチキかませた音)の後、しかも、一呼吸おいてから、「・・・好きです♪」ってオイコラ。 いつ語尾に「てへっ♪」ってつけるのか心配で、画面から目が離せなかったじゃんかー。

そして衝撃の愛の言葉! 「アナタの命をワタシの体の中に注ぎ込んでください」(<だったっけ?よーするに「ザーメンクレ」ってこった。げふうっ。こんなストレートな言葉なかなか言えねえべ?) しかもこの「死期が近い病人」安宿の煎餅布団で結構燃えたりする。

いまわの際には「ピカがっ!!」「赤いっ!!!」「あついぃ〜〜〜〜」もう、「コレデモカ熱演」がフルスロットル。

小百合の視点の合わないその明眸が、虚空を捉えて苦痛に顔を歪ませて見せれば、あまりのコテコテ演技にワシは爆笑に次ぐ爆笑。 涙を流して床を叩いて転げ回って笑う。

小百合、オモシロイ!!日本映画界最高のコメディエンヌ!!!! ワシはカンドーした。 カンドーのあまり、思わず☆=2を献上する。 久々にココまで映画を見て笑った。

小百合の真剣な思い詰めた眼差しの先には何も映っては居ない。 まるで死人の目だ。 虚空を見つめるその明眸には、光も宿らない。 空っぽな「イレモノ(=女優)」としての小百合の気配しか感じられない。

それは天から送られた祝福なのか?呪いなのか?? 一人の女としての存在感はまるでナイ。 まるで小娘のように、「フィクションとしての女」のように。 桜の花を背に、ヒラヒラと空っぽな眼差しで、小百合は踊る。 ちいちゃくちいちゃく、ちいちゃくなって、イレモノの女はイレモノのママ消えてゆく。 その故郷の虚空へと。

(評価:★2)

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