[コメント] ハンテッド(2003/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まずは映画のお話しから。なんかトミー・リー・ジョーンズが恐ろしく頼りない。ぶっちゃけ「こいつなら俺でも勝てるんじゃねーの?」って思ってしまうくらいに頼りない。なので、最後までドキドキ感を維持し続けることはできた。もうね、デル・トロに勝った時なんかホッとしたもんね。いやあ、ホントによかったよ、先生、おめでとう、と手を差し伸べたくなりました。
ほいでエンディングになるんだけど、このエンディングの歌がよいんだよ。だから、こっからは歌のお話しをします。いつも通り、あんま関係のない話ですが。
エンディングで歌っているのはJohnny Cash(ジョニー・キャッシュ)。彼は米カントリー界の大御所で、グラミー賞を11回受賞している重鎮。74年には『刑事コロンボ』に妻を殺害する歌手役で出演してたりもします。ちなみにエンディングの曲は『the man comes around』なんだけど、聴きたい人はこれ↓買うとよいです。いや、マジで騙されたと思って買ってみてね。あ、MXで探すなって! 買えって! マジで!
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=637797&GOODS_SORT_CD=101
ええと、ここ数年、ジョニー・キャッシュは『AMERICAN RECORDING SERIES』を発表しているのだけれど、こいつがバカみたいに素晴らしい。とりわけ、この「AMERICAN4」はヤバイ。M2なんか迫ってくるものがある。俺は楽器弾きなんだけど、やっぱ最大の楽器は「声」だね。声には勝てねえ。とりわけ、ここまでハートに訴えかけてくる歌を歌える人は少ない。なんか上手く言えないけど、とにかくすごいのさ。人間の声ってのは、ここまで何かを訴えることができるのかって思う。
なんかね、最近のアメリカとかってさ、まあ、ぶっちゃけ好きくないけど、この『アメリカン』と銘打たれたアルバムだけには、俺は最大限の敬意を払いたいよ。アメリカってホントはいい国だったんだろね。でも、どっかで間違っちゃったんだね。ジョニー・キャッシュを聴いた後は『アホで間抜けなアメリカ人』は少ないと信じたい。
さて、肝心のジョニー・キャッシュ。昨年(03年)の9月12日、天に召されました。享年71歳。きっと天国で歌ってるのだ。ほいで、俺はジョニー・キャッシュのレコードを、棺桶の中に持っていきたいと思うから、そんな素晴らしい歌を残してくれたアメリカのお父さんに、心からの謝辞を送りたいと思うのだ。ありがとう。
うむ、なんだか、いつもの如く、まったく関係のないレビューになっちまった。しかし、しかしだ、しかしながらだ。そのあまりにも力強いジョニー・キャッシュの歌声と比較して、この映画のトミー・リー・ジョーンズの頼りなさは何たることか!と、無難に落ちを付けておくので、まあ、別にいいんじゃないのと、思いました。
♪the man comes around
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