見た場所が銀座ということも手伝っておばあちゃんの銀座時代の話（地下鉄の鏡など）や娘時代の母親の話はここに人の歴史ありという感じでダメだ、涙が止まらない状態に。

人は誰だって人生の最終章を迎えた時、自分の若い頃の想い出を語りたいものではないだろうか。聞く相手が「どうでもいい、早く終わらないかな」なんて思っていたとしてもだ。だから、おばあちゃんの話を相手の立場に立って聞く巴のシーンは血の繋がっていない二人の女性の和解という無言の説明となって迫ってくるのだ。