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[コメント] 悲しき口笛(1949/日)

昔のフィルムのせいか音が飛び画面が呆け、特にラストシーンは水でも被ったかのように画像が滲み・・・、え?そんなわけない? おかしいな、なんでだ・・・
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 途中までは、次から次へと一方的に襲いかかる不幸のピンポイント爆撃が嫌だなあと思って観ていた。もしこれがハッピーエンドで終わるとしたら、あまりにも安易過ぎるから。でも、ひばりが、キャバレエ・オリオンに文句をつけに行って、流れてきた音楽につい歌い出したところで、気持ちが一変した。この頃の美空ひばりの歌には、確かに人を感動させる何かがある。

 京子お姉ちゃん(津島恵子)とミツコ・修おじさんの再会という小さなハッピー・エンドの後に、予定調和とは言えもう一つ再会を用意しておく構成がニクい。観てる我々も、健お兄ちゃん(原保美)と一緒になって、ミツコ(ひばり)の歌声と再会する。そう、我々の探していたのは、ミツコ(ひばり)の歌声だったんだ、と。つまり、日本が戦中・戦後の混乱で失っていたのは、こんな、あどけない女の子が人前で伸び伸び歌を披露するといった、のどかで穏やかな光景だ、と。・・・これは余計な感傷ですが。

80/100(04/04/10見)

(評価:★4)

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