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[コメント] ウォーク・トゥ・リメンバー(2002/米)

決して珍しい設定というわけではないがランドンとジェイミーの2人が結ばれていく展開は非常に感動的で良かった。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







白血病の少女と不良少年の純愛を描いた映画。

パッと見は地味でさえない孤独な少女にファッション・グループの少年がその少女の魅力に惹かれ、恋に落ちていく展開は『シーズ・オール・ザッド』のような感じだが、その恋愛の先に少女の死が待っているという要素が加わり、コメディ要素がほとんど感じられない純愛ロマンスな作品となった。

主演のジェイミー役マンディ・ムーアはキュートな顔立ち、透明な歌声、素朴な表情、そして前髪を下ろしたところは純愛ヒロインに打ってつけで、外見だけは文句なし。ただ、演技力はどことなく突っ立って台詞を喋っているという感じで、動きがぎこちなく、表情の作り方もまだ心許ない。そのため、せっかくいいポジションにいるのに、演技や物語の主導権は完全にショーン・ウエストに持ってかれてしまった。

それが象徴的なのは、この映画で一番感涙できる部分は、二人の恋愛より、長い間、冷たくしてきた父が息子ランドンのためにジェイミーの在宅看護の費用を負担し、それに対し、ランドンが父に会い、礼を言って抱き合うシーンであったことである。父と息子のやりとりは映画全体からすると、本当に2、3のシーンだけなのだが、なぜかこの映画のクライマックスはこの息子と父の和解に集約されてしまっている。マンディ・ムーアにもう少し演技力があれば、一番のクライマックスは二人の結婚にあったと思うのだが。それと、ジェイミー中心に考えるなら、彼女の死に際のお別れシーンは作るべきとは思うのだが、それが語りで流されてしまったところからしても、もともと、ランドンの成長ドラマとして彼女の扱いは少し低くしていたのかもしれない。

個人的に気に入ったのは、ランドンがジェイミーにプレゼントした服をその後、ジェイミーがずっと着続けているところで、非常に彼女の一途さが伝わってきて、目立たないが、いい演出だった。

(評価:★4)

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