[コメント] ウォーク・トゥ・リメンバー(2002/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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最初は主人公や中途半端な悪ガキどもの程度の低さに呆れ、映画の行く末を心配した。音楽も常に鳴りっ放しといった感じで最初はうるさく感じた。ただ物語りが進んでいくと、言葉の掛け合いやセリフのセンスがよくって感心させられた。気の利いたこといいやがんな〜ってとこが結構あって、思わずセリフをメモろうとしたよ。それに、丁寧で的を得た演出と、常に自然体の演技を見せる二人がとても素晴らしい。始めは気になっていた馬鹿な悪ガキどもは、だんだん画面からフェイドアウトしてくれて、二人とその家族に焦点が合ってくると、グングンと映画に引き込まれていく。メイクのマジックだろうが、マンディ・ムーアが可愛くなってくる。そして、二人の父親が良いんだ!父親の背景については多くは語られないけど、それでもそれぞれの父親が、父親であろうとする姿に感動するしその演出・演技に唖然とした。その辺りから「俺、泣くかも」って思ってた。でも、二人の死別シーンとかがあったとして、そこでは泣きたくないと思って見ていたんだ。「死ぬから悲しいでしょう」的な映画じゃないような気がしていたから。そして、ランドンが顔をくしゃくしゃにして泣きながら父親と抱き合うシーン。あそこが俺のベストシーンとなった。俺の気持ちを汲んでくれたみたいで嬉し泣きも入ってた。
子供は格好つけて親にも周りの友達にも決して素直な感情は表せないもの。あたりまえのことを素直にできない。それが、徐々に人に対して素直に感情をぶつけたり、格好をつけずに接していくランドンがとても頼もしく感じるし最後には誇りに思える。人は変われるんだ、周りがどういおうと関係ないんだ。そう強く感じさせられる。人のせいにするなと。 そして、父親がドアを開けたときにはすでに滝のような涙で感情まるだしに父親とハグするランドン。そこに彼の成長を見た。父と子の関係だけではなく、人間が人間に対して「ありがとう」と素直に思えること。とても大事だ。してくれた行為だけに対してではなく、してくれたその人の気持ちに対して、「ありがとう」そう言えたランドン。そして、すばらしい演技のショーン・ウェストに拍手!!あとマンディ・ムーアのこと知らなくって、うまい口パクだな、と思い込んでしまった。ホントに歌手だったのね。
いやー、とても大切な言葉や、やさしい描写がたくさん詰まった映画でした。 愛すること、愛とは、父親とは、信じることの強さ、素直に謝ることの強さ、謝る相手を許す強さ、その他にもいろいろあらためて教えてもらった。 そしてアダム・シャンクマン監督の、ウェディング・プランナーに引き続き、センスの良い演出が、とにかくとても心地よかった。
ただ、ダリル・ハンナのスプラッシュでの人魚姿に惚れた俺は、彼女がエアロスミスのスティーヴン・タイラーにしか見えなかったのが非常にショックだった。。。
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