[コメント] 旅路(1958/米)
繊細な心理描写が味わい深いウェルメイドな群像劇。しかし、これが「当時タブーとされていた性的な問題をオープンに扱った問題作」だったとは、びっくり。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
何のケレン味もない、ともすれば地味な作品だけど、洗練された脚本、しっとりとした撮影の美しさ、落ち着いた雰囲気の音楽、それに俳優陣の好演と、隙のない佳作。
これでオスカーを穫ったデヴィッド・ニーヴンとウェンディ・ヒラーも良いが、オスカーは逃したもののデボラ・カーの上手さが光る。前年の『悲しみよこんにちは』に続いてのデヴィッド・ニーヴンとのロマンス設定だけど、随分おもむきが違って面白い。
その母親役のグラディス・クーパーは超絶保守頑固な設定だけど、後年の『マイ・フェア・レディ』でのヒギンズ教授の母親役では逆に進歩的でものわかりの良い役柄。さすがにどちらも上手くこなしているけれど、こちらの憎まれ役の方が印象は強いかも。
でも、バート・ランカスターとリタ・ヘイワースの絡みにはやっぱり華があるなあ。名演技というのとも違う、スクリーン上で輝くスターのオーラ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。