[コメント] ウェイキング・ライフ(2001/米)
確かに「与えられた鉛筆で自由に描いていく」感覚がこの作品にはある。物語において、入り口も出口も関係無く、拘るのはその通過点。この奥が深い作品が自分にとってプラスなのかどうか全く分からないが、少なくともマイナスにはならない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
映画的な面白さを挙げるならば『恋人までの距離<ディスタンス>』『ビフォア・サンセット』でお馴染みのイーサン・ホーク演じるジェシーとジュリー・デルピー演じるセリーヌが登場したり、ソダーバーグが画面越しに語り掛けてきたり、または青年が一体何処へ辿り着くのか?というところだ。勿論、この表情豊かな映像の表現方法だってそうで、1つの画に一貫させていないところなんかがとても良い。繊細になったり抽象的になったり…である。
少し話を脱線させると、今やリンクレイターの代表作でもある「ビフォア」シリーズが挿入されている点はとても見応えがあった。突っ込んだ感想はネタバレになるので避けるが、ジェシーとセリーヌが同じベッドの中にもぐりこんでいるという構図がとても奇抜で面白い。だってそれは「ありえない」のだから。青年の夢なのか、それともあの2人がドリーマーなのか、とても興味深い。
哲学には疎いし、こういった視点で物事をふと考えることはあっても追求しようとしてこなかった自分にとって、刺激される部分もあれば、正直どうでも良い部分もある。吸収したい部分とそうでない部分ということだ。
決して説教臭くない描かれ方がされているせいか、飽きることも眠気を引き起こすことも無い。やはり1つの物語としても1つの哲学としても、1つの作品としても成立していることに間違いはない。
「今夜はどんな夢を見られるのだろうか?」
今少しだけ頭をよぎった。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。