[コメント] 鳥人(1940/日)
「足を引っ張られて飛べない」と言い訳や泣き言を並べたところで空には飛べない。大空を飛ぶのに必要なのは信念と度胸だとアラカンの演技が語っていた。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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コテコテの国家発揚映画なのだが、そんなのお構いなしに面白いし、濃い!めちゃめちゃ濃い内容に眠気は訪れなかった。最初から終わりまで、しんみりさせる内容が所狭しと鎮座している様は、戦時下における日本そのものなんだろうと見ていて思った。
また、分かり易すぎる「耐える家族」の姿が時代をくみ取っている。生きて帰ってこれないと実感している本人と妹と妻は、当時繰り返されていた光景なんだろうと感じ、それを国家掲揚映画に取り込んだ姿勢に悲劇をそれ以上に感じる。
そして、子供が病死するまえに言った言葉「キチガイよばわりした人間の頭の上を飛んでおくれ…」が涙を誘い、彼を大空に誘う。誘った先に戦闘機が舞い、戦争の終わりを知っているからこそ、涙を誘う。
2003/1/23
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