[コメント] 朱雀門(1957/日)
「皇女和宮」もので和宮を若尾文子、その侍女・夕秀を山本冨士子が演じているのだが、この映画はもう断然、山本富士子の映画です。宮川一夫の撮影は屋外でも屋内でも引きの画が素晴らしいが、特に江戸城のシーンが良い。また、江戸城で登場する毛利菊枝の亡霊のような怖さも銘記すべき。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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山本富士子演じる夕秀の父親で陰陽師・態の倉役の東野英治郎も強烈な演技を示し、結局この脇筋の親娘が最も印象に残ってしまう。そういう意味でヤッパリ失敗作なのだろうが、当時の大映の一流スタフの仕事振りを充分に堪能することができる。
若尾文子と山本富士子に関して云うと役者の巧拙・存在感の違いというよりも森一生が山本富士子を贔屓しているように思える。若尾文子も後半はオーラを発揮する場面があるが、全体に線の細い印象。ついでに云うと和宮の許婚・有栖川の宮を演じる市川雷蔵の存在も今ひとつ希薄だ。
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