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[コメント] 二重スパイ(2003/韓国)

ハリウッドのスパイ映画でもありそうなもので、これというほど目新しいものはないのだが、それでも「脱北者」などという言葉もあって、全体として妙に生々しい迫力と緊張感があった。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冷静にストーリーを見ると、疑惑の目で見ている人物に見合い相手を紹介したり、最後の主人公の裏切る過程など、必然性が乏しいようにも思える。

80年代前半の、全軍事独裁政権下の韓国を舞台にした、そのリアルさもあるだろうし、なんだかんだいっても、日本からはるか離れたヨーロッパなんかで展開されるスパイものに比べると、韓国というのはやはり、身近な感じがするし、いわゆる「不幸な過去」も含めて、日本と朝鮮半島の付き合いの古さがあるから、それが生々しさと迫力をもたらすのだろうか。

ただ映画自体のつくりは丁寧に、しっかりしたものだからこそ、このようなリアルな迫力に耐えられるのだろう。

とりわけ静かなたたずまいの中に、迫力と緊張感を身にまとったハン・ソッキュの好演は光る。まさにたたき上げ、鍛え抜かれた男、という雰囲気で、その一つ一つの仕草に、しびれた。

(評価:★4)

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