[コメント] おもひでぽろぽろ(1991/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
批判すると切りがないのだが、
■テンポというか間が異常に悪い。話ベタの人同士の会話を聞いているような居心地の悪さがある。1.5倍ぐらいテンポを早くしてほしい。
■何故、小学五年生のおもひでを絡める必要があったか。劇中の説明では納得がいかない。作為的な感じがしてムズ痒くなってくる。
■27歳タエ子の顔の皺。ジブリの絵に骨の髄まで慣れ親しんだ自分でさえ強烈な違和感があった。というか製作陣は27歳女性にどんな偏見つーかイメージ持ってたんだろうか。
■田舎について‐タエ子が、というよりも寧ろ製作陣に嫌悪を感じる。なんだかんだいってタエ子がしたかったのは息抜きであり観光であったはずだ。都会人が田舎に行ったら「自然がいっぱい」とはしゃぐのはごく普通であると思う。「観光」には訪れる側も、訪れられる側両者にある種の割り切り、暗黙の了解が必要だ。タエ子が田舎の「上澄みの良い部分」だけに目を向けていたとしてもそれは異常なことではないように思う。観光者は田舎の「内面的な、現実的な側面」を少しは考慮するべきであろう。けれども本作のように過剰に意識してしまうと息が詰まってもはや観光ではなくなってしまう。そういう言わば観光のアンタッチャブルな側面を執拗に穿り回すから滅茶苦茶なラストになっているのだ。
●山形自体は良いところです。駅前ロータリー(十字屋も実際にあるのだ)とか芋煮をする河原とか自分が目にしたことのある光景が作中に使用されていたのは一寸嬉しかった。
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