[コメント] デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲(2001/日)
バッタもんの意地(いやシャレじゃないってば)
デジモンは、あの世界規模になってしまったポケモンの亜流である。誰がなんと言おうと亜流である。しかしポケモンのあとから出てきただけあって、ポケモンの最大の弱点である「世界観」を必死で煮詰めていることは特筆すべきことである。ポケモンの世界はもはや広がる以外の活路は見出せず、ストーリーも「サザエさん」になるしかない。もちろん、商品として良質なのはポケモンなのは言うまでもない。これはきれい事ではないのだから。
一方デジモンは、ポケモンが禁じ手とした「死」と「成長」を実にうまく取り入れた。いやむしろ、世界観を持たせるのにこの二つを避けて構築する方が無茶だというべきか。 まあこういうのは後出しが勝つのは世の常。ジャンケンですか。
デジモンの映画(もちろんテレビアニメも)はどれも、どこか「甘酸っぱい」のだ。そして「切ない」のだ。悩んだり、笑ったりごく普通の日常を生きる少年少女たちが、あるとき突然デジタルワールドなる「孤島」に放り込んでしまうのだ。そう、デジモンの主人公は、デジモンではなく子供たちなのだ。ポケモンが「ファーブル昆虫記」なのに対してデジモンは「十五少年漂流記」なのだ。うーん小賢しいな集英社。
本当に惜しいのはこのデジ「モン」というネーミングと「進化」という言葉。ここだけもうちょっと考えたら、ポケモンと名実ともに双璧を成す作品となっただろうに。
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