[コメント] 悶絶!!どんでん返し(1977/日)
ヤクザに強姦されたが故に女装オカマに堕ちていくサラリーマン。コメディ風味で味付けされてはいるが、その過剰な暴力とも相まって逆に反吐が出る程のリアル臭が漂う。この「70年代にっかつ」の臭気がたまらなく好きだ。
アノ頃、秋吉久美子に代表される日活が描く「底辺の人々の姿」に嫌悪感を抱いたものだ。あんな大人にはなりたくない。そう、アノ頃は輝く未来が無限に拡がっていた少年だったから・・・
親爺臭が漂っているかもしれない年齢になって、この手の作品を観る。何故だか拒否感なく観れた。
小便臭く、発展場と呼ばれるホモさん達が出没する場末の小屋で観る。小奇麗なシネコンでの映画鑑賞では味わえないスリルが、一種の媚薬だか麻薬のような効果を醸し出し、こんな作品の味わいを深くする。
私も堕ちていく。この小便臭さと神代辰巳が得体の知れぬ一体感はまさに麻薬の常習性であると思う。
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