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[コメント] 法王の銀行家 ロベルト・カルヴィ暗殺事件(2002/伊)

予備知識がないとついていけない。歴史ミステリーと思って勇んで映画館に駆けつけただけに、鑑賞後に復習してようやく内容をつかんだのが情けない。内容としては、事件の真相が明らかにされるわけでもなし、仮説が展開されるわけでなし、観客に真相を推理させるだけの材料を与えるわけでもなし。ずいぶん中途半端。
Kavalier

マフィア、フォークランド紛争下での南米諸国の暗躍、アメリカCIA、フリーメーソンとバチカンの対立、といろいろな勢力の暗躍する様が実話前提のリアリティでもって描かれる。ピノ・ドナジオの音楽も効果抜群。

映画を見た限りにおいては、冷戦下の80年代においても、もはやイデオロギーの対立など存在しておらず、金と権力のパワーゲームがひたすら展開されている、すくなくとも本作で描かれる範囲では。 たとえば、映画内でも暗躍しているルトガー・ハウアー演じるバチカンの金庫番マルチンクス大司教。この人物はアメリカのシカゴ出身であり、地元アメリカのマフィアとの繋がりや、カソリック教会に入った理由がバチカンの資産目当てのためではないのかとよく指摘されている人物だ。

それはそれで、主人公カルヴィ(オメロ・アントヌッティ)をどこかで見たな、と気になっていたのだが、『エル・スール』で見ていたわけだ。

(評価:★3)

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