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[コメント] ボブ・クレイン 快楽を知ったTVスター(2002/米)

見事な堕落人生?当の本人が果たして堕落に相応する人生だと思っていたのかが疑わしい。要は、幸せや悲しみをどこで見出すのかだ。乱交パーティの人生にどんな感情を抱くのか。それは十人十色で、一概に不幸だとは言えない
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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実在した人物、ボブ・クレイン。謎の死も解明されておらず、未だに論議されている。そんな彼の半生が見事なまでに描かれている。簡単に説明するとTV業界のトップスターであった彼の急転直下の人生。…なのだが!果たして急転直下なのかと、自分は少しだけ首を捻ってしまった。

2度の離婚に懲りず乱交を繰り返す日々。後悔の念も徐々に感じられるのだが、それは本当に後悔なのかと思ったのだ。よほどの人物でないと、あの生活は出来ないだろう。そして、あの堕落もマネできないだろう。そんな中、結局は頼れる人物が彼には居なかった。女達との乱交も乱交とは言えず、はっきりいってオナニー状態。なんて不幸な奴なんだ…と俺は中盤まで思っていた。しかし、裏返して言えばなんて幸せな奴なんだとも思えてきたのだ…。

こいつは決してセックス中毒ではなく、ただただ普通に女性を愛し、セックスを楽しんでいたのではないかな…と。沢山の愛情を一人だけに注げなかったのではないかと思っちゃったのだ俺は。だとすると、不幸だと思える人もいると思うが、俺は、これは立派な幸せの一種だなと考える。

だってほら、すごくやすらかに眠っていったじゃないの・・・・・・・。

なんともクセのある役者のグレッグ・キニアウィレム・デフォー。この両者の演技合戦は本当に素晴らしい。明らかに一般大衆から嫌われる行為をスイスイとやってのけてた。これは凄い。また、60年代という時代背景を現代から眺めてみるとすごくスタイリッシュで綺麗。ファッションなども一見の価値ありではないだろうか。

さあ、皆さんご一緒に「シュマイル」

(評価:★4)

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