[コメント] 続組織暴力(1967/日)
あくなき野望実現の為に既成の犯罪組織を食い荒らすヌーヴェルバーグやくざ=渡辺文雄に、思い通りにいかないとすぐ辞職を申し入れる直情型タフガイ=丹波刑事もタジタジ。
前作で試みられた実録路線への転換が、さらに強まった感じ。実録路線というよりも、山本薩夫が好んで描くような社会派スリラーに近いかも。事実上の主役というべき渡辺文雄が圧巻。いつもながらの頭脳派ワルなのだが、本作では一種のカリスマ性を持ったアンチヒーローとして描かれている。
彼の率いる組織も奇妙な集団だ。体育会系の学生達を集めて、既成の犯罪組織を憎み軽蔑し、強い連帯感を持ち合わせている。ファミリー型というより、コミューン型犯罪組織といえるかも。一応の主役であるはずのGメン丹波リンも、この一筋縄ではない奇妙な暴力組織に戸惑っている感じ。
相変わらずテーマ音楽が妙に明るく映画の内容に合ってない感じがするが、デ・パルマばりに動き回るカメラワークがかなり良い。
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