[コメント] ダークネス(2002/米=スペイン)
題材にはホラー映画として面白くなり得る要素が見え隠れしていたのに怖さのボルテージが前半で終わってしまい雰囲気でエンディングを迎えてしまったのが残念。作品とトーンの違うオリンの演技にも疑問。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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古びた家に悪霊が取り憑く。非常に現実にも有り得そうなテーマで、ゾクゾクしながら始まりから心を惹かれる。加えてハリウッドナイズされていないパキンの容姿もリアリティに一役買う。けれどもホラー映画の割にはスタイリッシュに走りがちな映像で段々、もしかして雰囲気映画?と不安になり出すのが中盤。結局、脚本の曖昧さをタイトルそのもののダークな映像で誤魔化しているとしか思えない…。むやみにスプラッタに走らないのは好感をもつが、だからといって心理的に訴える程の緊張感も恐怖感も一切ないので報われない。平板な印象。天気でいえば、ちょっと曇りがちな日という感じで、スッキリしない苛々が余韻に残る。登場人物の設定に関しても感覚が鋭敏な少年役の子役や心身を病んでいる父親などは良いのだが、なぜかいつも苛立っている母役のオリンが、とっても不協和音。静かに忍び寄る霊体の恐さを描きたいのであれば、それを彼女の金切り声を上げる騒々しい演技が見事に邪魔をする。ラストのパキンのBFのドッペルゲンガー的解釈は面白かった。それにしても一番恐かったのが、霊でも何でもなくてパパの野菜早切りシーンと言うのはどうなの!。
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