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[コメント] 博奕打ち外伝(1972/日)

主人公・鶴田浩二側に高倉健菅原文太伊吹吾郎、あと、鶴田に惚れる芸者・浜木綿子、という布陣(高倉はやゝ中立だが)。敵対側が若山富三郎とその子分の松方弘樹
ゑぎ

 中でも、こゝでの松方は、顔に傷があり、脚も引きずっている、という癖のある敵役を見事に演じている。本作前半の最も良い場面は、若山と松方の座敷に呼ばれた浜木綿子に、松方が横恋慕し、迫られた浜が、笑いながら裏の池に飛び込むカットだろう。本作でこゝだけが高速度撮影、しかも遠くに引いたロングショットなのだ。

 さて、中盤以降は主要登場人物がどんどん退場していく展開で、終盤の加速度的な盛り上げ方は、矢張り大したものだ。ラストの鶴田の殴り込みは、思いの外あっけなく終わるのだが、迫力は満点であり、なので、簡潔さが強調された、良いエンディングと感じられるのである。

(評価:★3)

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