[コメント] サイボーグ009 超銀河伝説(1980/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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テレビ版の第二シリーズがあまり痛快性が高くなった理由として、サイボーグ戦士達が好戦的ではなかったというのが理由だった。なんやかんや理由を付けては戦いたくないことをアピールし、それでもどうしようもなくなって戦うと言う話を延々と作っていた訳だ。それはそれで物語としては高度だったかも知れないが、観てるガキの側としては楽しいとは思えなかったのが問題。
それでその流れを汲んで作られた劇場版だけに、やっぱりパターンは同じ。しかも劇場サイズでそれをやってしまったため、前半の展開がぬるいぬるい。断片の情報だけで宇宙の帝王の恐ろしさを延々と言葉だけで説明し、009と003に「行きたくないけど俺たちがやらなきゃ」と語らせて前半が終了。それだけで気分的にはげんなりと言った感じなのだが、後半になっての物語の盛り上げ方も下手で、あれだけびびっていた割に戦えばそれなりにちゃんと戦えてしまっていたり、その戦いもミニエピソードの連続で、目の前の敵を倒していくだけになってしまってたりと、これ又物語がかったるい。
それで唐突に004が死んで絶体絶命の危機になったと思ったら、「何でも願いが叶う」アイテムが出てお終い…これって物語にすらなってないぞ。こんなんで本当に劇場版として作ったのか?と言うレベルの作品だった。
それでも本作がアニメ史に残る作品とされているのは、実は劇場放映版ではなく、その後のテレビ放映版のため。
なんと、ラスト部分を尺が足りないという理由でカットしてしまったという。お陰で004の復活シーンが無くなってしまい、テレビ放映版だと004が死んだままになってしまったという事実。
実をいえば私が本作を観たのはまさにそのテレビ放映版の方で、004はこれで死んでしまうのか。とちょっとしんみりしていたのだが、その後あの部分がカットされていたと言うことを知って、点数が低くなってしまったという事実あり。
たまたまネットで全編放映されていたのでもう一度観てみたが、今の目で観たら、余計にかったるさしか感じなかったというおまけ付き。
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