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[コメント] Stanley Kubrick:A Life in Pictures(2001/米)

キューブリックの伝記的側面と、公開当時の社会背景の解説、作品の舞台裏話、の3つのパートから成立している。この3つがそれぞれ独立して節度をもって描かれているのは、ドキュメンタリーとしては非常に誠実な作りだ。
Kavalier

ただ作中で語られる舞台裏なり公開当時の社会的背景は、周知の事実が多いので、新しい事実なり発見がこのドキュメンタリーによって明らかにされるわけではない(少なくとも自分にとっては)。

それより、ヤン・ハーランが制作して、キューブリックの妻のクリスティーナが制作協力しているように、本作は晩年のキューブリックへの毀損名誉の回復がその主な制作動機なのだろうと推測するに難しくない。 そういうことで、家族や作品の出演者・関係者からキューブリックの奇行がさんざん語られた後に、ナレーションを使用、あるいはクリスティーナやハーランがインタビュー画面に現れ、「彼は普通の人だった」「良き家庭人だった」と言及の加える、なにやらシュールな物が全編通して見られる。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)おーい粗茶[*]

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