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[コメント] ポロック 2人だけのアトリエ(2000/米)

同じ画家の生涯を描いた『フリーダ』とは違いジャクソン・ポロックの画家としての部分の人生を中心にしているので興味深い部分はこっちのほうが多い。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







画家ジャクソン・ポロックの生涯を描いた映画。

全体的に構成が『ビューティフル・マインド』かなり似ているのが気になった。

画家の生涯を描いた、同系の作品の『フリーダ』と比べると、この作品はポロックの絵の作風がなかなか評価されず、個展で厳しい批評を受けたり、長らく注目されずに苦しい下積み生活を強いられるところなど、『フリーダ』よりも画家としての描写部分がしっかり描かれていて、素晴らしい。

ジャクソン・ポロックを演じるエド・ハリスもポロックの苦悩をうまく表現している。ポロックを支える女流画家リー役マーシャ・ゲイ・ハーデンは『ビューティフル・マインド』でジェニファー・コネリーが演じた役柄とほとんどだぶって、演技はうまいが印象が弱い。それは終盤になって現れるポロックの晩年の恋人ルース役のジェニファー・コネリーにも同じことが言える。

一つ気になった点として、リーが精神不安定になったジャクソンを介護する理由がはっきりしなかったこと。

いくら恋人だったとはいえ、知り合って間もない関係でそんな荷の重い頼みをよく引き受けられたなという感じ。またジャクソンの家族構成や、画家になる前の生活が描かれていなかったので、登場人物の把握に少し手間取った。

時間軸も割とおざなりでところどころで月日がかなり先まで飛ぶのも、ドラマに感情移入させづらくしている。

ラストでジャクソンが突然ルースとルースの友人の女性を車に乗せたまま高速のスピードで運転して事故を起こす部分は、何かサスペンス映画を見ているようで、妙に緊張感に優れていた。

(評価:★3)

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