[コメント] ミミズバーガー(1977/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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とんでもない肩透かし映画だった(別に批判している訳ではない)。グロテスクを極めた映画かと思っていた。大体、ミミズを食う事しか能の無い映画なのだから、その様なキワドイ描写を期待してしまうじゃないか。見る前はきちんと覚悟をし、精神集中し、腹を決めて鑑賞した訳だが、なんじゃこりゃ!?吐き気なんてしないじゃないか!
まずオープニングに痺れた。あのセンス。とんでもない。下らない絵に観客をバカにした音楽。っていうか、この映画って一応ホラーだろ!?ホラーのオープニングがあれ、と言う地点で観客をバカにしている事は丸見え。
その後延々と続くおっさんの独り言。同じおっさんの独り言なら『カルネ』と言う傑作があるのに、どうしてこのおっさんの独り言はここまでつまらないのか。
おまけに、やっと出演者がミミズを食ったと思ったらほんの2、3匹程度。おまけに全くグロテスクではない。しかし、コミカルでもない。ましてやホラーでもない。この映画を見て食欲が失せる?それって描写の問題じゃなくて映画の面白さの問題じゃないの?
その後、町中にミミズを撒き散らす訳だが、規模が小さい。集団に食わせなきゃ何の意味も無いじゃないか。一人一人に食わせちゃ面白くねぇ。ただ、食ってる口のアップ映像は良かったな。あと、半魚人ならぬ、半ミミズ人。
湿っている感じを出したいのだろうけど、泡をくっつけた所でカサカサしてるのはよーくわかる。特にラストの釣り人が親父に無理矢理ミミズを食わせるシーン。とんでもなくカサカサしてる。あの質感は一体何なんだ!?しかも、しっかりヒザの部分で曲がっているし、接着部が丸見えなのだ!ただ足を隠しただけのこの特殊メイク。トム・サビーニを超えたね、これは。ちなみに、俺はこいつで大爆笑してました。
おまけにオチ。おぉ、ジーザス!なんて最高のオチなんだ!結局車に踏み潰されてぐちゃっ!カタルシスの極みだね。
面白くない映画でした。だけど、ふざけた音楽センスと、あまりにつまらない展開。そしてミミズを楽しそうに食う出演者が最高でした。所々、(なぜか)笑ってしまうシーンも少しあったし。
この映画を見て食欲が失せて嫌悪感を抱いてしまった人も居だろう。だが、言おう。俺はこれを見ながら何だって食えるぞ。だって全然グロテスクじゃないもん。ミミズちょこちょこ食ってるだけじゃねーか!もっとドロドロぐちゃぐちゃやらねーか!おまけにミミズを噛まない。一度も。
食ってる意味が皆無じゃないか!
全国からミミズ食いチャンピオン(?)を集めたそうだが、噛み千切ったりしなければ何の意味も無いじゃないか、と。その程度の描写だったら平然と正視できますよ。えっ?俺の脳がいかれてるって?いえいえ、本当にこの映画の描写たいした事ないじゃないですか。
と、言う訳で、最低映画だから★1つけなきゃ申し訳ないのだが、やはりこの伝説の映画に敬意を表して★3を献上。
だって、オープニングが凄すぎるんだもん。あそこまで肩透かしを食らわされるとは・・・。
ちなみに、劇中に登場する湖での赤潮の映像。あの映像は近年稀に見る素晴らしいVFXでしたね(←俺はここで大爆笑だったね)
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