[コメント] いいかげん馬鹿(1964/日)
冒頭の少女期の回想がまずいい。ありふれた件なのに心に響いた。娘時分の怯懦と好奇心が何とも叙情的だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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短いカット割りで時間をポンポン飛ばす手法が面白い。特に弁償のため旅館で働き始めるハナ肇の転落ぶりなど素晴らしい。優れて現代的な手法だ(何で山田洋次はこれを捨ててしまったのだろう)。岩下志麻の生真面目なナレーションも笑わせてくれる。プレ寅さんな叩き売りの収束もサラリと暖かでいい。冒頭から収束に至るハナと岩下の関係の変遷に、曰く云い難い切なさがあり、心に残る。
旅館の主人の谷晃がいい味出している。この旅館の名前が「蟹屋」なのだが、主人が蟹そっくりなのだ。ブラジル移住は『愛の賛歌』(67)でも取り上げられているが、最後の移民船が出たのは1973年とのこと。観光村おこしがもうすでにあったのも驚き。
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