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[コメント] 幽霊西へ行く(1935/英)

男女ふたりの馴れ初めを描かせればクレールは史上屈指と思う。意外に純情というタッチがいい。『ル・ミリオン』を思い出した。本作もお気楽かつ粋なラブコメにまとめて好感度大。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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ジーン・パーカーだけがロバート・ドーナットの2役を見抜いていない(他の登場人物はみんな別人と知っている)という展開がとても巧み。最後は三角関係かと思いきや、大義を果たした幽霊の方はさっさと引き上げる。彼は天国に行きたかったのだから展開上無理がなく、みんな幸せでまとまる。粋なものだ。

貴族の怨恨晴らしを描いている訳だが、こういうのは日本映画の専門で、キリスト教文化に馴染まぬものだと思っていたので発見だった。貴族にはご先祖様が重要なのだ。もちろん観客には、コメディネタに持ってこいの、どうでもいい葛藤なのだろうけど。ユージーン・パレットはいつも映画を愉しくしてくれる。エルザ・ランチェスターはえらいチョイ役(アメリカの神霊協会だかの派遣員)で残念。

(評価:★4)

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